真・スズキ王国

GSX-R750に乗るノンケライダー(大嘘)がバイクのあれこれを書くブログです。

カタナくん復活まで

カタナくん復活したので初投稿です(n回目)。

なーぜこんなに修理期間が長くなってしまったのか、んまぁそう、9割拙者のガバガバ診断とガバガバ整備によるものでござる(自業自得)。

この2ヶ月くらいの間ありとあらゆる項目に手を出した結果なんだかわけのわからないことになり収拾がつかなくなってしまい完治が遅れてしまったが、まあお蔵入りにするのも勿体ないしネタとして一つずつ消化していくど。

 

状態の確認

3月に高速を走行中に少なくとも1気筒以上が点火不能に、その後エンジン始動不能となる。

原因:エンジンの3要素(燃料、点火、圧縮)のいずれかの不調。

SAでセルを回しまくったためバッテリーも終わりかけ、セルの勢いはほぼ無し。

 

IGコイル・プラグコード交換

上述の通り内燃機関の要素は燃料(混合気)、点火、圧縮の3つ。

今回の走行不能の要因のおおよそは燃料系(キャブ)と思われたが、プラグコードの経年劣化によるリーク(漏電)と言う可能性もあった。なのでまずはプラグコードを変えようというわけだが、色々調べていると純正の電装系パーツが年々値上がりしている事が分かったので、このタイミングでイグニッションコイルも新品に変えてしまおう。

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イグニッションコイルは現在純正部品が1.3万、4気筒の場合2個必要なので合計2.7万。たかがイグニッションコイルになんで3万弱飛ぶんですか(憤怒)

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プラグコードはNGKの汎用品。せっかくだから俺はこの赤のコードを選ぶぜ!

 

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いつものようにタンク外して作業開始。

なお火花を確認したところ4本ともバッチリ飛んでいたので点火は問題無さそう。無駄金じゃねえか(半ギレ)。ま、IGコイルは経年劣化でいつ死ぬかわからないし予防整備で交換しておいて損は無いだろう。

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純正のIGコイルにプラグコードが付いてたがせっかくなのでNGKの赤コードに差し替えてみた。なおプラグキャップについてはNGKの物を使ったらプラグボールからぶっこ抜くのがメタクソ大変だったので結局純正に戻した。
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キャブレターのオーバーホール

キャブに関してはややオーバーフローの傾向が見られたのでこのタイミングでオーバーホールすることにした。無論自分でできるわけないので業者に投げるが、4気筒はどうしても値段が上がるためどうにかして安く済ませられないかといろいろ調べてみた。

ネットで情報漁ってたらキャブ本体を送ればOHして送り返してくれる業者を発見したのでそこに依頼。キャブ外して送れという事はある程度整備の知識が備わってる人向けっぽくて信頼できそうだ。

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とゆーわけでキャブ外して梱包して出荷(雑)

途中経過を写真で送ってもらったりしたが、年数相応の汚れは溜まっているものの致命的な破損や詰まりは見られないとの事。これ原因キャブじゃないのでは?(ガバガバ診断)

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そんな感じで待つ事2週間、分解清掃されリフレッシュしたキャブが戻ってきたので早速取り付けてみる。

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セルモーターのオーバーホール

念のためセルモーターもOHしてみたけどこれに関しては完全に無駄骨でした(池沼)。

放置期間が長くバッテリーがほぼ死にかけていたので車からジャンプしてみたもののセルの勢いが復活しなかった為、「これバッテリーじゃなくてセルがイカれたのでは?」と早とちりしてしまい手を付けた次第。

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セルモーターを取り出して分解、内部を確認するもそれほど極端に汚れが溜まっているわけでもない。
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汚れを掃除し、アーマチュアの電極部分は1000番くらいの目の細かい紙ヤスリでよく磨き、その後スポンジ研磨剤で仕上げる。

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4個あるカーボンブラシはそれぞれスプリングを噛ませて外側へ押し込みつつアーマチュアをはめ込む必要があるが、人間の手で4つ全てを押し込みながら作業するのは不可能なので当職はあらかじめアルミワイヤーを使って銅線を引っ張って固定して作業した。

それと各電極部分には接点復活剤もぶち込んでおく。

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アーマチュアがハマったらアルミワイヤーを切って救出すればOK。
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後は元通り組み上げて完成(3分クッキング)

しかし車体に取り付けてセルを回しても勢いは全く戻らない。とゆーわけでバッテリーも交換しよう。どう考えても順番が逆だと思うんですけど(正論)

 

バッテリー交換

バッテリーは2年間の使用でかなり弱っていたようで普通に考えれば真っ先に交換するべきだった(池沼)。車からケーブル繋いでジャンプしてもセルの回り方が弱々しかったが、そもそも劣化したバッテリーは急速充電に弱く、ジャンプした場合逆に電圧が低下する場合もあるらしい。

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ポチったのは台湾ユアサ。品質に関しては多少ハズレ個体がある事を除けば全く問題は無い(多分)。
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バッテリー液をブスリ♂と注入し充電が開始、1時間ほど放置して気泡が出なくなった事を確認したら蓋を押し込んで完全に封管する。この手順はどこのメーカーでも一緒。

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念のため電圧を測ってみるとバッチリ12.7V出てたので全く問題なし。ハズレ個体を引くとこの時点で電圧が十分に上がらず追加充電が必要になり、また寿命も短いらしい。この個体に関してはどうやら当たりのようなのであと2年は戦えそうだ。

 

車体に取り付けセルを回してみると、今までに見た事ない勢いでセルが周り初爆の兆候が見られた。納車から間もない時でもこれほどの勢いは無かったので、セルOHもある程度は効果があったものと思われる。

 

しかし肝心のエンジンの音がおかしくアイドリングが安定しない。音はバラけており明らかに1~2気筒落ちていた。

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そこで定番のエキパイに水をかけて各気筒の爆発を確認する方法を試みたところ、3,4番が落ちてパラツインになっていた。

おかしい、燃料系は万全のはずだし点火も確認した。となるとあとは圧縮しか無い。

そうなれば最早自分で診断する事は事は不可能だし仮に原因が判ったとしても修理はエンジン本体に及ぶため高額になる。

最悪の事態→高速走行時にエンジン内部(シリンダー?バルブ?)が損傷、圧縮漏れが生じている。

希望→当職が修理の過程のどこかでガバ整備かました。

 

取り急ぎ会社の先輩から信頼できるバイク屋さんを紹介してもらい連絡してみると、とりあえず診断だけならやってみるから持ってきても良いよと快諾してもらえたので持ち込む事に。

 

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出荷。

カタナくん実に5回目のレッカーである。業者の受付お姉さんも草生やすレベルですねこれは。

 

とゆーわけでその後はバイク屋のOJSNと共に再度原因の切り分けを行っていく。だいたいのやり取りはこんな感じ↓

Q.電圧は問題ない?

→バッテリー新品にしてセルもしっかり回ります。

Q.燃料はちゃんと来てる?

→キャブOH済みで経路も異常なしです。

Q.点火は問題ない?
→4本とも火花飛んでます。

Q.直近で行った整備は?

→上の他にはIGコイルとプラグコード交換しました。

「いくら古いバイクでも一気に2気筒分圧縮が落ちるってのはちょっと考えにくいね。プラグコード交換の際に3,4番のプラグキャップを付け間違えたんじゃないかな?」

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そ ん な は ず は

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当職はプラグコード交換の際にそれぞれ番号をマーキングして間違いの無いように作業を行った。もしプラグキャップの付け間違いなら交換する前からそれぞれのシリンダーに間違ったプラグキャップが挿さっていたことになる。

一体誰がそんな事を??

j-shima.hatenablog.jp

 

あ。

 

 

 

 

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 あ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )

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やっぱりガバ整備じゃないか!!!(ブチギレ)

事の顛末はこうである。

  • 3月に高速でプラグ被り発生。1気筒落ちる。
  • SAにて復活を試みるも、おそらくここで焦ってプラグキャップを付け間違え、永遠に始動不能となる。
  • カタナくんは陸送で全国を旅する。愛知に到着した後もガバ整備を重ねる羽目になる。

やってらんねえぜ。糞が。

っていうかそもそもよォ~

4気筒のIGコイルは2つのうち1つが1,4番、もう一方が2,3番の点火を担うって事をちゃんと理解しておけばこんな事にはなってねえんだよなぁ!??

肝心の点火についてはバイク屋のOJSNがささっとタンク外して3,4番を付け替えたら見事に復活した。

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あ  ほ  く  さ

 

しかしこれで終わりというわけでもない。OJSN曰く高速で1気筒落ちた原因が腑に落ちないのだという。

原因はキャブのセッティングが濃く、その上雨や気温の上昇でさらに混合気が濃くなったことによるものと思われたが、燃焼状態のプラグが被るというのは少し解せぬとの事。

しばらく雨晒しの時期があったというのもありタンクの中はやや汚れが蓄積していたので、OJSNの勧めで一度燃料を抜いてタンク内を軽くブローし新鮮な燃料を入れ直してみる事にした。またプラグも改めて新品にして様子を見てみる。

以前始動時にプラグが思い切り被った事もあったので当職としては被りについてはそれほど珍しい事とは思っていないが、キャブOHした事もあるし今後は改善されることに期待したい。

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とゆーわけで1日預かってもらい引取り。こんなしょーもないガバガバ修理に付き合ってもらって本当に申し訳ない(大反省)。しかしこの機会に今までとは比べ物にならんレベルで信頼できる整備士さんに出会えた事は嬉しい。これからは修理は自分でやらずに店に金を落とします(ライダーの鑑)。

 

ちなみに走り出してみるとすこぶる調子が良い。

点火系と燃料系が全て一新されたのでその効果は確実に出ているようである。

車検も近い事だしここらでひとつメンテラッシュを終えたと考えれば今回の整備諸々は決して無駄ではないと信じたいところ。

つーことで文字数も多くなってきたのでカタナくん復活編は終わり!

みんなもガバ整備は程々にしような!お兄さんとの約束だ!

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